線維プロテインー可動域コンディショニング
線維プロテインとは?
タンパク質には、球状と線維状の2種類がある。そのうち運動機能に大きな影響を与えるのが線維状タンパク質(ここでは線維プロテインという。またはファイバープロテイン)だ。

線維プロテインの役割
スポーツで重要な部位(靭帯、腱、筋膜、動脈、軟骨、骨)の主要成分が線維プロテインだ。その質レベルは、柔軟性、弾力性、粘弾性、強靭性、跳躍力、俊敏性などの運動機能に直結する。それらはスポーツ障害の多発部位であり、その予防と回復に、線維プロテインの質と量が関与している。
さらに細胞マトリックス(細胞間物質)として、毛細血管から細胞に酸素や栄養を届けたり、細胞内の老廃物を毛細血管まで運搬したりもしている。
種類と役割
コラーゲン、エラスチン、ケラチンなどがある。コラーゲンはさらに30以上に分類される。そのうち代表的な4つの線維プロテインの特徴を示した。
| エラスチン | ゴムのような伸縮性があり、血管や靭帯の弾力性や粘弾性を担う。 |
| Ⅰ型コラーゲン | 3重らせん構造で、ワイヤーのような強靭性と修復促進作用がある。 |
| Ⅱ型コラーゲン | 多くの水分を抱えこみ、強い衝撃にも耐えるクッション性がある。 |
| Ⅲ型コラーゲン | Ⅰ型コラーゲン線維を束ねる、ミトコンドリアの活性化、腸内環境の整備、脂肪代謝の促進など。 |
線維プロテインの割合

同じ部位であっても、場所と役割によって割合は若干変わる。その他、筋膜90%以上、真皮層70%などがある。
マイナスの特徴
線維プロテインの欠点としては、代謝サイクルが長いこと、修復に時間がかかること、劣化で部位が硬くなること、などがある。捻挫や腱鞘炎の回復に時間がかかるのはそのためだ。また患部回りが硬くなりリ、ハビリに時間を要する原因にもなっている。さらに怪我のリスクは高くなる。

また年齢によっても合成量が減少することが報告されている。東京農工大学の白井邦郎名誉教授によれば、18歳での合成量を100%とした場合、20歳で92%、40歳で64%、60歳で48%、80歳で27%となる。
線維プロテインの合成力を高める
線維プロテインを経口摂取することで、合成量を増やすことができることが様々な研究から明らかになった。日本大学薬学部生化学研究室の研究によれば、マウス実験でコラーゲンを摂取させたとことで、体内の合成量が増加したことを報告した。

各部位と線維プロテインの関係
- 「エラスチン」関節力を高める靭帯成分
- 筋パワーの伝導率を高める腱の強靭性
- 肉離れのリスク低下-筋膜コンディション
- 心拍数を抑える動脈の弾力性
- 折れない骨をつくる「骨タンパク質」
- 軟骨損傷を早期に回復させる修復力
